三度目の殺人|DVD担当のオススメ映画シリーズPart.41

皆さんこんにちは。こんばんは。
映像担当のM.Kです。
今回もこの前観てきた映画の紹介を!ということで、「三度目の殺人」について、つらつらご紹介していこうと思います。

 

目次

  • 「三度目の殺人」あらすじ
  • あまりにも軽視される『真実』
  • 圧倒され、引き込まれる演出
  • まとめ

 

「三度目の殺人」あらすじ

今月の9日に上映された邦画。
『そして父になる』や『海よりもまだ深く』などの作品を手掛けた是枝裕和監督が今回も福山雅治とタッグを組み今作品を手掛けました。

最初にざっとあらすじを紹介させていただくと、「勝ちにこだわる弁護士がそれまで気にしていなかった事件の真実を深く追い求める」、ていう話です。
勝つためには真実すら遠ざける弁護士、重盛を演じたのは福山雅治。
現在48歳の彼は若い頃のイケメンだった名残をしっかり残しつつ、今回は勝ちを求めるドライな弁護士と娘との関係に戸惑う父親という二面性のあるキャラクターを演じます。
そしてもう一人の主役である、殺人の前科がある容疑者、三隅を演じたのは役所広司。
供述が二転三転し、底が見えない謎の容疑者というかなり難しい役どころを、役所広司が見事に演じきっていました。
さらに物語のキーパーソンである被害者の娘、咲江を演じたのは広瀬すず。
被害者の娘であり、三隅と接点がある深い闇を抱えた少女という立ち位置ですが、結構に陰のある演技を魅せてくれました。

 

あまりにも軽視される『真実』

今作のテーマは『選別される命と真実』だと個人的には感じました。

作中で三隅は2回人を殺します。
1回目は故郷の留萌で悪徳高利貸しを2人殺し、2回目は作品の始まりで解雇された食品加工会社の社長を殺します。
この2つの殺人は、作中で真実が明らかになる事はありません。
事件の関係者が語る一方的な真実だけが積み上げられていくんです。

そう、この作品。
法廷も舞台になるのですが、そこにミステリ的な要素は一切介在せず、ただ淡々と話が進んでいきます。
多くの立場から語られるそれぞれの真実。裁判官、検事、弁護士、容疑者、被害者の妻が自分にとって都合のいい真実を選んでいく。
そうやって真実を選別していくことで、その先に何が生まれるのか。どんな歪みが生じるのか。
また、作中で重要になる要素として、誰が誰を裁くかが描かれます。
被害者である食品加工工場の社長は会社ぐるみで食品偽装をし、他にも多くの罪を重ねています。

そんな彼を裁いたのは三隅でした。
では社長を殺した三隅は?
誰が裁くのでしょうか。

被害者の娘か、法廷か、はたまた自分自身か。
そもそも、真実が明らかになっていないというのに不明瞭な罪を裁くべきなのか。
命は選別されている――作中で三隅が言ったその言葉の真意は明らかになることはありません。
逃げ続ける真実を追い求め、迷い続ける。
この作品はただそれだけのことが、深く鋭利に描かれています。

 

圧倒され、引き込まれる演出

どうにもモヤモヤとした感情が残る映画でした。

複雑に張り巡らされた伏線や、謎を想起させるモチーフなど、常に色々と考える場面が多かったので、気付いたときには、かなり映画の世界に入り込んでいました。
ただ、そうして考え込んだ結果、明かされる真実はどうにも納得しがたいものでした。

とはいえ、真実に至るまでの経緯を観てきた観客側の自分としては、そもそも真実なんてそんなものなのかもしれないという、どこか物悲しい結論も出てきました。
脚本は正直それほど意外性のあるものとは思えませんでしたが、それでもメインの俳優陣の演技によって、この作品はかなり見応えのあるものになりました。
作中で何度も重盛を演じる福山雅治が三隅を演じる役所広司と面会をするのですが、その時の一対一の構図がめちゃくちゃ引き込まれました。
面会でのガラス越しに2人が向き合ったり、ガラスに映りこんだ三隅の表情が重盛に重なったり、一つのシーンに複数のカットがあり、心理描写があるのでかなり凝った演出になっています。

また、重盛と咲江と三隅の3人が雪原で戯れる心象風景の描写もグッと引き込まれました。
それぞれの立場から描いた3人の動きや表情、倒れ方に至るまで全てに意味がある。

福山雅治はいい感じに年取って『カッコいいけどおじさん』って感じが出てました個人的には『そして父になる』をやったおかげで上手い具合に悩める父親が出来てるなぁと。
役所広司も圧巻の演技力が声を震わせながら詰め寄るシーンとかはかなり圧倒されました。
『渇き』のときもそうですが、どうにもどす黒い物を抱えているおじさんが上手いなぁと。
広瀬すずも思ってたよりずっと良かったです。
不幸な娘を演じるにはどうにも華がありすぎる感は否めませんでしたが。ただずれている感じはなかったので、今後もこんな感じの暗い役どころを見てみたいですね。

とにもかくにもこの作品、主役から脇役まで、わりと豪華でパワーのある俳優が出演しているので、脚本よりもそれぞれの人物の演技などに注目してみると面白いかも。

 

まとめ

ということで今回は【三度目の殺人】を紹介させていただきました。

星の数で言うと3.5くらい。
もう少し練った展開が欲しかった。
演出自体は結構に見応えがあるので、退屈はしませんでした。
話の展開上、画がどうしても暗くなってしまうのが……最後の最後とかで明るいシーンを挟んで欲しかったかも。

とはいえ、最近の映画原作のモノではそこそこの完成度だったと思うので、オススメです。
広瀬すずが好きな人は観に行ったほうがいいと思う。

以上、映像担当のM.Kでした。

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